最近の研究成果
調査研究報告書
POS導入実態調査
“JAN型”POSシステム導入実態調査 2009年度の導入状況
(財)流通システム開発センター(井上 毅 会長)は、毎年3月末日を基準に調査を行っているJAN型POSシステム導入実態調査の2009 年度の結果をまとめた。なお、本調査は1988 年に調査を開始して今回で22回目の調査となる。
<調査概要>
今回の調査は、POS機器メーカーなど11社の協力により、2009年4月1日から2010年3月31日までの、 “JAN型”POSシステムの導入台数および、導入店舗数、リプレースの状況に関するアンケート調査を行い、その結果を集計したものである。
なお、調査協力企業は、前年度より2社減少している。
大型チェーンへの店導入が中心に
1.2009年度 全般の導入概況
2009年度1年間におけるJAN型POSシステムの総導入台数は111,018台、総導入店舗数は45,882店であった。前年度に比べ、台数は微増、店舗数は減少となっており、大型店チェーン店でのリプレース導入が、全体の導入台数を押し上げる傾向が、鮮明になってきた。
家電専門店とコンビニエンスストアにおいて、大幅に増加。
2.業態別導入状況
2009年度の導入台数、導入店舗数を業態別にみると、「家電専門店」「コンビニエンスストア」 などにおいて、高い伸び率がみられた。これらは、業界全体の動きというよりも、業界再編の絡みで、大型チェーン店における導入案件があったり、特定の大型チェーン店においてリプレース導入があり、全体を押し上げた模様である。
一方、「化粧品専門店」「衣料品スーパー」「自動車用品専門店」「玩具・ホビー専門店」「カメラ・メガネ・時計・貴金属専門店」などにおいて、減少の幅が大きかった。
「化粧品専門店」「自動車用品専門店」については、前年度、大手化粧品店チェーンや、大手自動車用品専門店などへの大口導入があった反動であると思われる。そのほかに関しても、大口案件が無かったことや、リプレースのサイクルが長期化しており、毎年のリプレース台数が減ってきている結果である。
「その他専門店」や「その他」業種では、これまでJAN型ではないPOSレジが中心であった業種への導入や、病院、美容室、クリーニング、サービスエリアなど、幅広い業種への導入が広まっている。
リプレース台数、前年度をやや下回る
3.リプレースの状況(推計)
リプレースの状況については6社から回答を得た。リプレースとは、自社、他社を問わず、既に導入されているJAN型POSシステムに対する新機種、他機種への切り替えを意味する。
回答のあった6社の数値(全体の数値に対し6社の占める割合は台数17.5%、店舗数16.9%)
により、11社のリプレースの状況を推計した。リプレースの周期は、企業規模によっては、依
然として長期化傾向が続いているが、2009年度のリプレース台数は約87,000台、リプレース店数
は約34,000店となり前年度の推計値(台数約88,000台、 店舗数約39,000店)をやや下回った。
これをもとに、リプレースを除いた新規の導入数を推計すると、台数が約24,000台と前年度
(約19,000台)を上回り、店舗数についても約12,000店と前年度(約11,000店)をやや上回った。
この結果により、これまでのPOSシステムの累計数を推計すると、累計導入台数(推計値)は
1,139,000台、累計導入店舗数(推計値)は484,000店となる。
POSシステムにおいてもセキュリティ機能の強化に強い関心
4.POSシステムの動向
PC-POSの台数比率については、2007年度93.9%、2008年度93.5%、2009年度96.9%と95%前後で推移している。採用しているOSは、まだ、WindowsXP系が、中心の模様である。
また、今回の調査対象各社に対し、POS システムに関する最新動向をアンケート/ヒアリングした結果、以下の状況が明らかになった。
新しい国際標準のバーコードであるGS1データバー対応のPOSシステムを販売できる体制が整っている企業は、大手ではほぼ対応が進んでいることがわかった。GS1 データバーは、国際標準として2010年以降段階的に一般消費財用に利用できるよう国際標準化機関であるGS1 により定められているもので、日付情報などの付帯情報を表現出来るバーコードシンボルである。現在、当センターでは、ユーザー企業に対するGS1 データバー対応機器の導入・切替の普及推進を行なっている。
セルフチェックアウトのPOS システムについては、徐々に導入は増えているが、POS全体から見ると、広く急速な普及となっていないのが、現状のようである。
最近の電子マネーの普及、拡大から、POS システムにはクレジット決済機能に加え、数種類の電子マネーとマルチ対応できる決済端末と連動したシステムの導入が各小売業態において引き続き増加しており、銀聯カード対応などの案件も増えている模様である。
POS システム全体としては、引き続き、新たな機能の追加よりも、オフィス環境と同等レベルへのセキュリティ機能の強化や、スキャン精度の向上と言った既存機能の強化に関心が高まっている。
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